【仙台・墓石施工事例】徳源寺様 墓石建立工事|見えない部分まで丁寧に ― 接着・耐震施工の全工程

はじめに
仙台の石材店、有限会社 矢口石材店です。今回は、徳源寺様の墓地で行った墓石建立工事を、施工中の写真とともにご紹介します。
お墓は完成すると、石と石の接着面や耐震棒はほとんど見えなくなります。しかし、この「見えない部分」の施工こそが、10年、20年先の安全性と美しさを左右します。
普段お客様がご覧になる機会の少ない工程を、順を追ってお見せします。お墓づくりをご検討中の方は、石材店選びの参考にしていただければ幸いです。
完成したお墓
こちらが完成したお墓です。黒御影石の墓石を、明るい御影石の外柵の上に据えました。
棹石の正面には「南無阿弥陀佛」、側面には建立年月を彫刻しています。水鉢には家紋を入れ、ご家族の想いが伝わるお墓に仕上がりました。
ここからは、この完成形に至るまでの工程をご紹介します。
工程1 下台の接着
下台は、お墓全体の重さを受け止める土台です。接着には、石材用のコーキングボンド「エフレックスZ」を使用しました。
写真の灰色の部分がボンドです。接着面にまんべんなく行き渡るよう、間隔をとって配置しています。
四隅に見える黒い四角はゴムです。石を載せたときのずれを防ぐために配置しています。土台がわずかでもずれると上の石すべてに影響するため、最初の工程から気を抜きません。
工程2 骨蓋の接着
骨蓋(こつぶた)は、ご遺骨を納める納骨室の上にかかる部分です。
ここも下台と同じく、接着面を清掃してからボンドを配置し、ずれ防止のゴムを据えています。納骨のたびに開け閉めする場所に近いため、しっかりと固定しておくことが大切です。
工程3 中台・上台の接着
1枚目が中台、2枚目が上台の接着です。どちらも四隅にずれ防止のゴムを置き、中央にボンドを配置しています。
有限会社 矢口石材店では、すべての石の接着を次の手順で行っています。
- 接着面の清掃:ほこりや汚れを落とし、ボンドの密着を高めます。
- コーキングの塗布:ボンドを必要な位置にむらなく配置します。
- 水平の確認:水平器で、石が傾いていないかを確かめます。
- 圧着:最後にゴムハンマーで叩き、石をしっかりと密着させます。
毎回同じ手順を守ることで、職人や現場が変わっても品質がぶれない施工を心がけています。
工程4 目地コーキングの下準備
石を組み上げた後は、石と石のすき間(目地)にコーキングを充填します。その前に、目地の両側にマスキングテープを貼っています。
テープで養生しておくと、コーキングが磨き上げた石の表面に付かず、目地の線もまっすぐきれいに仕上がります。完成後には見えなくなる作業ですが、仕上がりの美しさを大きく左右する工程です。
工程5 墓誌台の接着と耐震施工
墓誌台は、故人のお名前などを刻む墓誌を載せる台です。今回は接着に加えて、外柵から耐震棒を貫通させて固定しました。
ボンドだけに頼らず、外柵と墓誌台を棒でつなぐことで、地震の揺れによるずれや転倒への備えを強めています。宮城県は地震の多い地域だからこそ、耐震施工を標準として考えています。
工程6 棹石・法名碑の耐震施工
棹石(さおいし)は、お墓のいちばん上に立つ、家名やお題目を刻む石です。最も高い位置にあるため、地震の揺れをいちばん受けやすい石でもあります。
そこで、上台と棹石の間にはボンドに加えてステンレス製の耐震棒を入れ、上下の石を一体化させています。ステンレスを使うのは、長い年月が経っても錆びにくいからです。
法名台と法名碑も、同じくステンレスの耐震棒で接着しました。お墓の主役である棹石だけでなく、周りの石まで同じ基準で施工しています。
まとめ 見えない部分にこそ手間をかける
今回ご紹介した工程は、完成後にはほとんど目にすることがありません。それでも、清掃・接着・水平確認・圧着・耐震棒の一つひとつが、お墓を長く安全に守るための土台になります。
有限会社 矢口石材店は、仙台市を中心に宮城県内で、墓石の建立・耐震施工・修理・クリーニング・追加彫り・納骨まで承っています。施工のたびに作業前後の写真を記録し、お客様にご説明できる工事を心がけています。
「今のお墓が地震で傾かないか心配」「新しくお墓を建てたいが、どこに相談すればよいかわからない」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。ほかの施工事例やお問い合わせ方法は、矢口石材店の公式サイトでご覧いただけます。